もう1週間以上経過しているので今更感はあるが
先日2020/4/30にIntelからデスクトップ向け第10世代プロセッサが発表された
正直なところをいうとなんか製造プロセスを小さくできないからコア数増やしてごまかしてる感がここ数年ずっと続いてる気がします
1 発表されたスペック一覧
では今回発表されたCPU一覧をまとめてみたので見てほしい
プロセッサ | コア/スレッド | ベース/ 全コア最大 | ターボブースト2.0/ 1コア最大 | ターボブーストマックス テクノロジー3.0 | Thermal Velocity Boost 1コア/全コア | TDP | PCIe 3.0 | 対応メモリ | 価格 | |
Core i9-10900K | 10/20 | 3.7/4.8GHz | 5.1GHz | 5.2GHz | 5.3/4.9GHz | 125W | 40レーン | DDR4-2933 | 488ドル | Comet Lake-S |
Core i9-10900KF | 10/20 | 3.7/4.8GHz | 5.1GHz | 5.2GHz | 5.3/4.9GHz | 125W | 40レーン | DDR4-2933 | 472ドル | |
Core i9-10900 | 10/20 | 2.8/4.5GHz | 5GHz | 5.1GHz | 5.2/4.6GHz | 65W | 40レーン | DDR4-2933 | 439ドル | |
Core i9-10900F | 10/20 | 2.8/4.5GHz | 5GHz | 5.1GHz | 5.2/4.6GHz | 65W | 40レーン | DDR4-2933 | 422ドル | |
Core i7-10700K | 8/16 | 3.8/4.7GHz | 5GHz | 5.1GHz | - | 125W | 40レーン | DDR4-2933 | 374ドル | |
Core i7-10700KF | 8/16 | 3.8/4.7GHz | 5GHz | 5.1GHz | - | 125W | 40レーン | DDR4-2933 | 349ドル | |
Core i7-10700 | 8/16 | 2.9/4.6GHz | 4.7GHz | 4.8GHz | - | 65W | 40レーン | DDR4-2933 | 323ドル | |
Core i7-10700F | 8/16 | 2.9/4.6GHz | 4.7GHz | 4.8GHz | - | 65W | 40レーン | DDR4-2933 | 298ドル | |
Core i5-10600K | 6/12 | 4.1/4.5GHz | 4.8GHz | - | - | 125W | 40レーン | DDR4-2666 | 262ドル | |
Core i5-10600KF | 6/12 | 4.1/4.5GHz | 4.8GHz | - | - | 125W | 40レーン | DDR4-2666 | 237ドル | |
Core i5-10600 | 6/12 | 3.3/4.4GHz | 4.8GHz | - | - | 65W | 40レーン | DDR4-2666 | 213ドル | |
Core i5-10500 | 6/12 | 3.1/4.2GHz | 4.5GHz | - | - | 65W | 40レーン | DDR4-2666 | 192ドル | |
Core i5-10400 | 6/12 | 2.9/4GHz | 4.3GHz | - | - | 65W | 40レーン | DDR4-2666 | 182ドル | |
Core i5-10400F | 6/12 | 2.9/4GHz | 4.3GHz | - | - | 65W | 40レーン | DDR4-2666 | 157ドル | |
Core i3-10320 | 4/8 | 3.8/4.4GHz | 4.6GHz | - | - | 65W | 40レーン | DDR4-2666 | 154ドル | |
Core i3-10300 | 4/8 | 3.7/4.2GHz | 4.4GHz | - | - | 65W | 40レーン | DDR4-2666 | 143ドル | |
Core i3-10100 | 4/8 | 3.6/4.1GHz | 4.3GHz | - | - | 65W | 40レーン | DDR4-2666 | 122ドル | |
Pentium Gold G6600 | 2/4 | 4.2GHz | - | - | - | 58W | 40レーン | DDR4-2666 | 86ドル | |
Pentium Gold G6500 | 2/4 | 4.1GHz | - | - | - | 58W | 40レーン | DDR4-2666 | 75ドル | |
Pentium Gold G6400 | 2/4 | 4GHz | - | - | - | 58W | 40レーン | DDR4-2666 | 64ドル | |
Celeron G5920 | 2/2 | 3.5GHz | - | - | - | 58W | 40レーン | DDR4-2666 | 52ドル | |
Celeron G5900 | 2/2 | 3.4GHz | - | - | - | 58W | 40レーン | DDR4-2666 | 42ドル | |
Core i9-10900T | 10/20 | 1.9/3.7GHz | 4.5GHz | 4.6GHz | - | 35W | 40レーン | DDR4-2933 | 439ドル | Comet Lake-T |
Core i7-10700T | 8/16 | 2/3.7GHz | 4.4GHz | 4.5GHz | - | 35W | 40レーン | DDR4-2933 | 325ドル | |
Core i5-10600T | 6/12 | 2.4/3.7GHz | 4GHz | - | - | 35W | 40レーン | DDR4-2666 | 213ドル | |
Core i5-10500T | 6/12 | 2.3/3.5GHz | 3.8GHz | - | - | 35W | 40レーン | DDR4-2666 | 192ドル | |
Core i5-10400T | 6/12 | 2/3.2GHz | 3.6GHz | - | - | 35W | 40レーン | DDR4-2666 | 182ドル | |
Core i3-10300T | 4/8 | 3/3.6GHz | 3.9GHz | - | - | 35W | 40レーン | DDR4-2666 | 143ドル | |
Core i3-10100T | 4/8 | 3/3.5GHz | 3.8GHz | - | - | 35W | 40レーン | DDR4-2666 | 122ドル | |
Pentium Gold G6500T | 2/4 | 3.5GHz | - | - | - | 35W | 40レーン | DDR4-2666 | 75ドル | |
Pentium Gold G6400T | 2/4 | 3.4GHz | - | - | - | 35W | 40レーン | DDR4-2666 | 64ドル | |
Celeron G5900T | 2/2 | 3.2GHz | - | - | - | 35W | 40レーン | DDR4-2666 | 42ドル |
なんというかまぁ多いな・・・
IntelもAMDもそうだがCPUを発表するときはとにかく種類が多い
別に文句は何一つない
種類を多くすることでユーザー自身に選択肢が増えるので、自分にあったCPUを買ってほしい考えもある
ちなみにこの表だとよくわからない用語もあるので少しだけ解説をしたい
1.1 補足その1(Thermal Velocity Boost)
この機能はIntel独自のもので
CPUの温度が低く電力に余裕があるときに自動でCPUをブーストしてくれる機能です
これにより低温で電力があるときのみだが、性能があがり、読み込みや書き込み速度が速くなる
参考URL
1.2 補足その2(TDP)
TDPというのをご存知だろうか?
自作PCを組む人ならわかるとは思うが正しくはThermal Design Powerといい
これを見るとTDP=消費電力と見がちだが、厳密には違う
もう少し細かく見るとTDP=だいたいの平均消費電力ととらえたほうがいい
なぜかというとCPUはいつも同じ動作をしているかといえばそうではなく
ブーストがかかると消費電力が一気に上がるのでTDPの数値が必ずしも正しくなるとも限らない(ていうかノートPC向けのHシリーズのTDPなんて絶対嘘だろ)
まぁ目安としてはいいのだが、基本的にTDP+αで電源を考えたほうが無難なので
TDP100Wと書いてあるからといって100Wで考えないようにしてほしい
参考URL
2 製造プロセスが10nmに完全移行できない理由を考えてみた
今回のIntelCPUは全て製造プロセスが14nmになっている
モバイルPC向けには10nmCPUが搭載されているのだが
デスクトップやノートPC向けにはなかなか10nm採用のCPUが出てこない
自分なりにも何か理由があるのでいくつか考えてみました
ちなみにこれは独断と偏見でいっているので根拠は何もないですし
軽く聞き流すだけでもいいです
2.1 多コア化した
もともとIntelのロードマップの中では4コア8スレッドのまま製造プロセスを小さくしていく計画だったのだが
2016年の年末、PC業界に衝撃が走るニュースが起きた
そう、AMDの逆襲が始まったのだ
安価で多コア、しかも高スペックとIntelに劣らないCPUを出してきたのだ
これによってIntel側も当時出していたCPUを値下げ
そして次世代以降のCPUを多コア化してきたのだ
この記事を見たときにIntelも多コア化せざるを得なかったのだろう
多コア化するということはそれだけ小さいCPUにたくさんつまないといけなくなったので、開発が余計に難しくなったのではないかと思います
しかし、今までライバル不在でずっと胡坐をかきつづけたツケが回ってきたのでIntel自身にも責任はある
私は今Intel製のcore i7 8750Hを使っているが
性能次第ではryzenに切り替えるのもありだと思っています
それほどCPUはかならずIntelにしないといけない理由がなくなってきているのです
2.2 脆弱性が多い
実はIntelCPUは毎年脆弱性が見つかっており
それを修復&防御するのに開発もストップしているのではないかと思います
2.3 純粋に開発が難しい
もうそれか純粋に作れないパターンです
これはもう根本的なところから変えないといけませんが
そうなったら膨大な時間がかかるので
その間にAMDにどんどん先を行かれてしまうのではと思います
いずれにしてもIntelは早急に次世代製造プロセスを開発する必要があります
そうしないとかつてのAMDみたいにユーザーに見向きもされなくなっちゃいますよ
3 買いなCPUはどれか
とはいっても最新CPUに変わりないので
性能は向上しており、動作もサクサクになっています
ではもし買うとしたらどのタイプがいいのか
これも私の独断と偏見で書いていきたい
3.1 無理をしてKタイプを買う必要はない
そもそもKタイプというのは「オーバークロック」対応という意味です
オーバークロックすると性能がさらに上がり、ゲームをより快適にすることもできます
ひと昔前ならオーバークロックをすることで次の買い替えまでの繋ぎに使っていたのですが
今はそんなことしなくても十分性能が高いので、Kタイプを買ったところで性能を持て余すだけなので
高めのKタイプを買うより無印でも十分だと思います
個人的にはcore i9 10900がいいと思います
なんだかんだいってコア数多めのほうが処理は速くなりますので
かなりの年数を使うのであれば、10コアを選んで問題ないと思います
値段も439ドル(日本円でだいたい47000円くらい)なので
CPUとしては決して高くない値段で高性能なCPUが買えるのであれば
core i9 10900でも十分力を発揮できると思います
3.2 デスクトップでゲーム目的なら内蔵グラボなしでも有り
CPUには内蔵グラフィックボードがついているものもあり
マザーボードの差込口によってはCPUで映像出力までおこなう人もいます
しかし、普通に考えてデスクトップPCを自作する人やBTOPCにグラボがついてないなんてことはほぼないと思います
そういうことを考えるとグラボなしのFタイプも候補にいれていいと思います
Fタイプだと値段も少し下がるので、ちょっとだけお財布にやさしくなります
以上で今回は終わります
個人的に迷ったらcore i9 10900かcore i9 10900Fのどちらかがおすすめかなと思います
とはいえ、いつものCPUの値段で10コア20スレッドのCPUが買える時代になったとは・・・
ほんとAMDには感謝ですね
やはり、お互い競争をしていくから性能がどんどん高くなっていくのですね
今後もお互い切磋琢磨と競いあってほしいです
では今日はこれで失礼します。